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「勉強する英語」から「人とつながる英語」へ
英語を勉強する目的って、なんでしょう?
TOEICでいい点を取るため。
仕事で必要だから。
海外旅行をもっと楽しみたいから。
人によっていろいろあると思います。
でも僕が長く英語を教えてきて、そしてアメリカで生活する中で、改めて感じることがあります。
それは、
英語は、人とつながるためのもの。
当たり前のことかもしれません。
でも英語を一生懸命勉強していると、意外とこの一番大切なことを忘れてしまうことがあります。
英語を話しているとき、
「今の文法、合ってたかな?」
「あの単語でよかったかな?」
「もっと自然な言い方があったかも……」
そんなことが気になって、相手の話が頭に入ってこなかった。
そんな経験はありませんか?
もちろん、正しい英語を身につけることは大切です。
僕も英語を教える仕事をしているので、文法や表現の違いについて細かく説明することはたくさんあります。
でも実際の会話では、英語そのものより大切なことがあります。
それは、
「この人のことをもっと知りたい」
という気持ちです。
たとえば、相手が、
I went hiking with my daughter last weekend.
と言ったとします。
ここで、
Oh, nice.
と言えば、英語としては何も間違っていません。
でも、
Oh, nice! Where did you go?
と聞いたらどうでしょう。
相手が場所を教えてくれたら、
I’ve never been there. Was it nice?
と続けることもできます。
使っている英語は、決して難しくありません。
でも、会話はどんどん広がっていきます。
大切なのは、難しい英語を話すことではなく、相手の話を受け取って、そこからもう一歩進むことなんです。
これは中級者の方に、特に意識してほしいことです。
英語を話していると、
「次、自分は何て言おう?」
と考えてしまうことがあります。
相手が話している間に、自分の英文を頭の中で作っている。
僕もその気持ちはよくわかります。
でも、それをやっていると、目の前の相手の話を十分に聞けなくなってしまいます。
そこで少し発想を変えて、
「次に何を言おう?」ではなく、「この人は何を伝えようとしているんだろう?」
と考えてみる。
すると、英語の会話が「英文を作る作業」から、本当の意味でのコミュニケーションに変わっていきます。
アメリカで生活していると、本当にいろいろな英語を耳にします。
英語が母語ではない人もたくさんいます。
文法を間違えることもある。
発音にアクセントがあることもある。
言葉に詰まることもある。
それでも、楽しそうに会話をしている人はたくさんいます。
なぜでしょう?
僕は、コミュニケーションで大切なのは、
「英語がどれだけ上手か」だけではないから
だと思っています。
笑う。
驚く。
質問する。
共感する。
自分のことも少し話す。
Really?
That’s great!
How was it?
What happened?
Me too!
こんな短い英語でも、人との距離を縮めることはできます。
英語学習では、どうしても、
Input → Practice → Test
という流れになりがちです。
単語を覚える。
文法を学ぶ。
問題を解く。
でも僕は、そこにもうひとつ加えてほしいと思っています。
Connect.
覚えた英語を使って、誰かに自分のことを伝える。
誰かの話を聞く。
質問する。
笑う。
「そうなんだ!」と驚く。
そうやって英語を使ったとき、教科書の中にあった言葉が、初めて自分の言葉になっていきます。
英語が上達すると、できることが増えます。
海外旅行が楽になるかもしれない。
仕事の可能性が広がるかもしれない。
海外の情報に直接アクセスできるようになるかもしれない。
でも僕が英語の一番好きなところは、もっとシンプルです。
今まで話せなかった人と、話せるようになること。
生まれた国も、育った環境も、年齢も違う人と、
「それ、わかるよ」
「僕も同じだよ」
「それ面白いね」
と話せる。
だから、英語を勉強していて苦しくなったときは、一度思い出してみてください。
英語は、間違えないためにあるものではありません。
テストで正解するためだけにあるものでもありません。
英語の向こう側には、いつも人がいます。
「勉強する英語」から、
「人とつながる英語」へ。
僕は、そんな英語をこれからも伝えていきたいと思っています。
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